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我が国を取り巻く国際政治事情

ビルマ(ミャンマー)で連邦議会補欠選挙が行われ、アウンサンスーチー女史の当選と、彼女が率いるNLD(国民民主連盟)の圧勝が報じられた。


これを受けて、ASEAN(東南アジア諸国連合)は欧米各国に対して、ビルマへの制裁解除を求める決議をした。

更にこれを受けてEUは制裁の一時凍結を決定し、またアメリカ合衆国も、大使の任命や、金融取引や投資に関する規制緩和などの一部の規制緩和を行う事を表明した。
アメリカが素早い反応を示したのは、過去にイランのハタミ政権での失敗があったからであろう。

二十世紀終わり頃、イラン国民はハタミ大統領を当選させた。
ハタミ大統領は改革派の大統領であり、最高権力者のハメネイ師ら保守派の強い抵抗を受けながらも、それなりに緩やかな自由化改革を行いつつあった。
しかし、アメリカはハタミ大統領の改革に対して沈黙を守り、イランに対する経済制裁の手を緩め様とはしなかった。
結果、ハタミ大統領の改革にも関わらず、イランの経済は一向に好転せず、イラン国内では失望感とハタミ政権に対する不満が拡大し、対米強硬派の現在のアフマディネジャド大統領が当選されると云う結果を招いてしまったのである。もし、ハタミ政権の改革にアメリカが呼応して、イランの経済が好転して居れば、イランの保守派が如何に妨害を加え様とも、ハタミ政権の改革は国民の支持を背景にじわりじわりと進んでいたかも知れない。

このイランでの苦い失敗から、アメリカはビルマのテインセイン大統領の緩やかな改革に後押しをする選択をしたのだろう。
一方のテインセイン大統領も、国際的に孤立していたビルマに対し数少ない友好国として強い影響力を及ぼす北京政府の、日増しに高まる干渉を退ける為に欧米各国との関係修復を企図して、緩やかな改革を行なっている。
まさに、この双方の利害の一致がもたらした結果である。

しかし、今回の補欠選挙によっても、選挙で圧勝したNLDの勢力は、ビルマの連邦議会においては一割にも満たない小勢力に過ぎず、軍の事実上の独裁に変わりは無い。
アメリカも、そこは充分知り抜いている。
アメリカが更なる制裁の解除に応じるには、2015年に行われる総選挙においての結果次第と、北鮮との軍事協力を絶つ事が必要であると思われる。


一方、かつて改革に失敗したイランは、今また核開発疑惑で世界を混沌に陥れている。
対米強硬派のアフマディネジャド大統領と、保守派のハメネイ師による政権運営は、欧米の経済封鎖にも頑強に抵抗し、核兵器の開発を進めている。更に制裁を強める欧米に対し、イランはホルムズ海峡の封鎖をちらつかせて抵抗している。

実際に、ホルムズ海峡をどうやって封鎖するのかと云えば、一つには臨検による封鎖が挙げられる。しかし、これは欧米の軍艦による護衛等で対応可能であり、現実的ではないと見られる。
だが、もう一つの可能性として、ペルシャ湾の出口に機雷源を敷く方法がある。実際にこれをやられると、お手上げ状態と言わざるを得ない。機雷除去には国際的に評価の高い、我が国の海上自衛隊を以てしても、機雷源を敷かれると完全な除去には数年を要する。

このイランによるホルムズ海峡封鎖の示唆によって、原油価格は高騰を続け、世界経済にも大きな悪影響を及ぼしている。しかし、アメリカはこれに対して譲歩する構えは全く無く、更に6月には新たな金融制裁の追加を表明している。
イランにしろ、ビルマにしろ、北鮮と核やミサイル等の軍事協力を行なっている国々であり、巡り巡って我が国にも影響がある極めてデリケートな国々である。



ところで、最近はミサイルの話で溢れている。
第二次世界大戦中に、ヒットラー政権下のドイツで初めて開発され実戦で使用されたV2ロケットに始まったミサイル。
世界的に今、ミサイルがブームの様だ。


今月は、北鮮によるテポドンⅡの発射実験とその失敗で話題沸騰したばかりだが、韓国もミサイル実験の公開を行なった。

韓国国防省は、北鮮全域を攻撃可能な地対地の巡航ミサイルと、射程300キロの弾道ミサイルを独自開発し実戦配備していると発表し、両ミサイルの試射時の映像を韓国メディアに公開した。
巡航ミサイルの射程は「韓国のどこからでも(北鮮の)最遠部まで攻撃可能」としており、「一発でサッカー場数十個の面積を破壊する能力を持」ち、「世界最高水準の精密さと破壊力を持つ」としている。

対北鮮のカードとして開発、発表したものであろうが、同時にこれは我が国に対する脅威でもある事を認識しなければならない。
我が国と韓国とは、竹島を巡って国境紛争の真っ只中にあると云う事を忘れてはならない。そして、慰安婦問題や歴史教科書問題等でも明らかな通り、韓国は反日国家である。
利害関係が対立した場合、北鮮に向けられたミサイルを我が国に向けられれば、明らかな脅威である。


さて一方、インドでは核弾頭搭載可能でアジアのほぼ全域を射程に入れる射程5千キロの弾道ミサイル「アグニ5」の初の発射実験を行った。国防省報道官は「実験は成功した」と語った。インドは国境紛争を抱える北京政府への抑止力増強を念頭に、ミサイルの射程を延ばす為開発を進めていた。
一般的に射程5500キロ以上が大陸間弾道ミサイル(ICBM)と定義されるが、インドのメディアは、「アグニ5」はICBMだと宣伝。有力紙ヒンドゥーは「米支露仏だけが同程度以上の射程のミサイル開発に成功している。実験が成功すれば選ばれた国々の一員となる」と報じ、国民の大国意識を煽っている。

インドと長年に亘って国境紛争を抱え対立しているパキスタンもこれに対抗する形で、25日、中距離ミサイル「シャヒーン1A」の発射実験をした。
しかし、これに対しての欧米各国の反応は薄い。
パキスタンは、内政が極めて不安定である一方、アフガニスタンの安定のカギを握る重要な国だ。欧米各国がインドの実験だけ黙認すれば、パキスタン軍の猛反発は避けられず、欧米諸国も対処に苦慮し、結局黙るしかなかったのだろう。

インドと国境紛争を抱え対立しているもう一方の北京政府は、新興国BRIC'sとしての結束で発言力を増したい方向である為に、表立って今回のインドのミサイル実験成功に対しては発言していないが、遠回りな表現でインドを牽制する発言をしている事から見ても、充分に意識はしていると思われる。


既に北京政府は200発以上の核弾頭ミサイルを、我が国に照準を合わせている状況である。
我が国としては、この北京政府や北鮮、そしてこの度の韓国のミサイル配備に対抗する為にも、抑止力として独自のミサイルと核兵器を所持する事が必要となっている事をも検討に入れなければならない時期に来ているだろう。

しかし、現実にはまだまだそこまでは遠く、その前段階として可能な範囲の抑止力を、外交によって確保しなければならない。
インドは、民主主義体制を敷く我が国とは比較的価値観の近い政治体制の国である。
北京の核ミサイルに対する抑止力として、インドとの同盟関係構築を早急に進めるべきである。
また、北鮮のミサイルに対しては、当面はアメリカの核抑止力は必要不可欠である。

北鮮のテポドンミサイルは、過去に三度実験している。
2006年に打ち上げられた最初の実験の際のテポドンⅡは、一段目がノドンミサイルを四本束ねたもの、二段目が更にノドンミサイル、三段目がロシアのスカッドミサイルであった。この時は、二段目で失敗している。
2009年の打ち上げのテポドンⅡは、一段目がノドン、二段目にロシアのミサイル、三段目は北京政府のロケット長征一号であった。この実験では、我が秋田県上空を飛んで行ったのが印象深いが、三段目で失敗している。
そこで今回の、三回目の発射実験だったテポドンⅡは、一段目がノドン、二段目がロシアのミサイル、そして三段目にはイランのサフィールロケットを使用していた。
北鮮は、イランとミサイルや核開発技術で協力し合って繋がっているのである。

我が国は、資源の無い国として、欧米とは一線を画してイランと独自外交を展開し、欧米がイランに経済制裁を加える中、我が国はイランから原油を輸入したりしていた。今月6日には、鳩山元総理が訪問して失態を晒したのが記憶に新しいが、欧米に比べ我が国は、イランに対しては寛大な対応を続けているのが現状である。
しかし、その我が国のイランに対して使った金が、結局は回り回って我が国の頭上にミサイルとなって飛来するのである。

また、我が国にとっては拉致問題を抱えて北鮮への圧力にアメリカとの協力を必要としているが、アメリカは自国の大統領選挙を考え、外交的成果を挙げようと安易に北鮮に譲歩したが為に、北鮮を甘やかした格好となり、今回のミサイル実験を招いた。
結果は失敗に終わったものの、成功していればアメリカ本土にまで到達するミサイルだったのである。


以上で解かる様に、我が国にとってもアメリカにとっても、双方に利害関係のあるイランと北鮮は繋がっている問題でもあるのだ。
国際政治を考える場合は、各国の問題がこの様に複雑にリンクしているのだと云う事を視野に入れて、外交政策を遂行せねばならない。
イランの問題も北鮮の問題も、広い視野で見れば日米双方に不利益を被る問題である。そこを充分に認識した上で、北鮮とイランに対しては、日米が協力して経済制裁を加えなければならない。
拉致問題解決の為にも、我が国もそこを理解して、アメリカに対してもその点を強調して協力し合わねばならない。少なくとも我が国政府は、その方向でアメリカと交渉する方向で、対米戦略を練るべきである。

問題は、我が国政府にその能力があるか、である。
現行民主党政権にはその能力も無ければ、そもそも問題意識もあるまい。彼らは今、消費税の増税しか頭に無い。外交能力など皆無に等しい。
だが一方で、自民党が仮に政権を奪還したとしても、この複雑な国際政治に対応できる政治家がどれだけいるのだろうか?
甚だ以て、薄ら心許無い限りである。
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