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NSCと特定秘密保護法とADIZと

国会で国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案が、自民党、公明党、民主党、みんなの党、日本維新の会の各党などの賛成多数で可決、成立した。
来月中にNSCを、その事務局となる国家安全保障局を来年1月中には発足する。
また、我が国の防衛戦略上のネックとなっている防諜問題についての一つとして、特定秘密保護法案も来月には可決成立の見通しである。

こうした我が国の国防体制の正常化が進む中に於いて、習近平政権の北京政府が東支那海に於いて、我が国の領土領海領空を含む範囲の防空識別圏(ADIZ)を設定した事は、報道で御存知の通り。

この件に関して我が国の新聞各紙は当初、反応が鈍かった様に思う。
これは、事の深刻さを理解していない表れであろうか。
今回の北京政府の防空識別圏の設定は、二つの意味で問題がある。

ひとつは、何よりもまず、我が国のADIZと大きく重なると同時に、我が国の領土領海領空を含んでいる事である。
我が国の領土領空は、当然、我が国の防衛の為に戦闘機や哨戒機が飛行する。ADIZも然りである。
ここに、北京政府がそれに対してスクランブル発進して、我が国の領土領空を侵犯するとすれば、国際常識から云えば戦闘となる。
これは宣戦布告に等しい。

二つ目は、習近平政権の北京政府が今回のADIZ設定に際し、その範囲内を飛行する航空機に対して、フライトプランの提出を義務付け、応じない場合は軍事的行動に出るとした点である。
ADIZは、領土領空以外は公海上空である。
公海上空は、本来何処の国にも属して居ない範囲であり、ここを飛行する事は国際法上自由である。
自領領空であればフライトプランの提出を求める権利はあるが、公海上空のフライトプランを義務付ける権利は無い。
事実、北京政府軍はこれまで、公海である事を盾に琉球列島や津軽海峡を堂々と軍艦を航行させて来た。

何故今回、習近平政権の北京政府はこの様な暴挙に出たのであろうか?

尖閣諸島上空を飛行した無人偵察機に対し、今後我が国が撃墜する事を明言したからだろうか?
或いはフィリピンの台風高波被害の際に、北京政府が南支那海のフィリピン領島嶼において火事場泥棒の如き真似をしない様、米軍の原子力空母ジョージワシントンがわざわざ香港経由で派遣された事に対する当て付けだろうか?

これ程の一大事を、その程度の短絡的な理由で短期間に決めるとは流石に思えない。
やはり、北京政府の海洋侵略拡大路線の一環であろう。

今回の北京政府によるADIZ設定に対しては、アメリカ政府も迅速に反応し「強い懸念」を表明、防空識別圏について認めない姿勢を鮮明にした。そして我が国と共にその撤回を求めている。
北京政府が設定した防空識別圏の範囲内には、米軍の沖縄北部訓練空域の一部、尖閣諸島の「赤尾礁射爆撃場」と「黄尾礁射爆撃場」の、我が国政府が在日米軍に提供している訓練空域などが3か所含まれており、米軍は引き続き訓練に活用する方針だ。
米国防総省のウォレン報道部長は記者団に対し、「米軍はこの地域で訓練を行っており、今後も変更はしない。チャイナ側の求めている飛行計画の提出などは行わない」と語り、北京政府の防空識別圏は認めない意向を明らかにした。「我々は自衛の能力を常に保持している」とも述べ、不測の事態に際しては軍事的に対応できるとの考えを示している。
実際に米軍は、26日にはB52戦略爆撃機2機が事前通告無しで尖閣諸島周辺の空域で訓練飛行を行った。北京政府の偵察機とみられる航空機がB52から距離を置いて飛行していたが、接近して来る事は無かったと云う。

オーストラリアでも、ビショップ外相が「東支那海の現状を変更する如何なる威圧的かつ一方的な行動にも反対する」「唐突な発表を懸念する」「発表の時期や方法は、地域の安定に有益ではない」との声明を発表している。

軍事ジャーナリストの神浦元彰氏によれば、そもそも北京側のレーダー網には、この領域をカバーできる能力がない。またすでに、我が国や米国などは北京政府が求める「フライトプラン」提出を拒む姿勢を示している。要するに、「設置したところで、中国にとって何もいいことはありません」という代物である。

支那の歴史を振り返れば、隋の高句麗遠征や明の秀吉の大陸出兵など、対外戦争が結果として時の王朝を崩壊させる要因になって来た。
国内の不平不満の目を外へ向けさせる為の行動だとか、人民解放軍部内の強硬派に引きづられた結果だなどと云う分析もあるが、一歩間違えば自らの政権を崩壊させかねないリスクが強い。

にも拘らず、北京政府がこのリスクの高い行動に出たのは、これによって尖閣諸島問題で我が国を譲歩させ、海洋侵略を着実に一歩進められると云う自信があるからだろう。

その背景には、シリア空爆を一旦は表明しておきながら、その最終的判断を議会に丸投げした上に、結局ロシアのプーチン大統領の主導の外交戦で矛を収めさせられたり、イスライェルの強硬な反対にも拘らず、イランとの核協議で大幅な譲歩を見せたりしている、オバマ政権の足元を見ての、アメリカの弱体化が原因だろう。
つまり習近平政権の北京政府は、「アメリカは動かない」と読んでいるのである。

実際、我が国のJALやANAと云った民間航空会社は、念の為としてフライトプランの提出を始めている。これは北京政府もしてやったりと云った処だろう。
いくら政府が認めないと言っても、我が国の大手民間会社などがこのADIZを容認した事になってしまうからである。
国土交通省は各社に対して、提出の自制を促しているが、各社からは、万が一軍事攻撃を受けた際の責任は誰が取るのか?との懸念が示されている。
まさに北京政府は、指一本動かさずに我が国を動揺させ、外交戦略的優位に立ちつつある。

更に習近平政権の北京政府は、空母「遼寧」を山東省・青島の基地から出航させ、訓練の為と称して南支那海に向かわせた。
北京政府は、南支那海の防空識別圏についても、「適切な時期に発表する」(秦剛・外交部報道局長)としている。
東支那海と南支那海で、制海権・制空権を確保しようという習政権の動きは、我が国だけでなく、南支那海の領有権を争うベトナムやフィリピンとの関係も緊迫化させるのは必至だ。
そして当然、空母・遼寧は東支那海を通過して行く。その際、遼寧はどの様な動きを見せるであろうか?
習近平政権の北京政府によるチキンレースは、いよいよ本格的な全面戦争を想定した動きに移行したのである。

我が国政府やマスコミは、不測の事態が生じない様に注視する、などと寝呆けた事を言っているが、事態は既に開戦が為ったと云う目で見なくてはならない。
そして、アメリカは頼りには成らない。
いよいよ我が国は、覚悟を決める時が来たと云う事であろう。

一方、この北京政府が設定したADIZには、韓国が主張するADIZも含まれているが、韓国政府は「遺憾の意を表明」し、韓国の航空機がこの空域を通過する場合は「事前通報しない方針」だ。
韓国では、今回の北京政府のADIZ設置を受け、これまで急接近していた北京政府への外交方針に疑問の声が上り始めて居り、それに伴い、戦時売春婦問題で拗れる我が国との関係改善を唱える声も出始めて居る。

韓国内では、日米の外務・防衛協力=いわゆる2+2(ツープラスツー)で、アメリカが我が国の集団的自衛権容認の方向性を歓迎した事に対し、
「韓国政府の外交的敗北」
と云う論調で、強いショックを受けている。
アメリカは、東アジアでの安全保障のパートナーとして、韓国ではなく日本を選んだ。このままだと韓国は孤立するのではないか、との懸念の声が出始めて居るのである。
その為、これまでの朴槿恵大統領の対日強硬姿勢に対して、疑問の声がチラホラと出つつある様だ。とは言え、まだまだこの手の論調は少数意見であり、朴槿恵政権の方針に影響を与えるレヴェルにまでは至っては居ない。
しかし韓国内では、この度の北京政府のADIZの件で、急接近していた北京政府との関係促進よりも、改めて日米との関係を見直す声が出始めているのは事実だ。

またアメリカでも、拗れる一方の日韓関係について、韓国の頑なで執拗な態度が問題だ、との声も出始めている。

このタイミングで、アメリカの新しい駐日大使に、故ジョンFケネディ大統領の娘のキャロライン・ケネディが赴任した。
キャロライン・ケネディ大使は親日家としても知られており、オバマ大統領との関係も深い信頼があると言われている。
無論、如何に親日家とは云え、アメリカの大使である以上、アメリカの国益の為に考え行動する訳であるから、過剰な期待はしてはならない。
しかし、我が国としては彼女が大使として赴任して来たと云う事を、我が国の外交戦略戦術として最大限活用すべきである。
例えば、韓国が北京政府に対し、満州の哈爾浜(ハルビン)に伊藤博文暗殺犯の安重根の像を建てる様に要請している件については、これはテキサス州のダラスに、ケネディ大統領暗殺犯のオズワルドの像を建てよと言っているに等しい、とキャロライン・ケネディ大使にはっきりと教えてやるべきだろう。

NSC体制もこれから一から作らねばならずまだまだ未熟であり、また防諜態勢に関しても今回可決成立される特定秘密保護法だけでは不十分でありスパイ防止法の整備は不可欠ではあるが、防衛力の強化と外交力の強化を図り、国民の生命と国家の領土領域を守り、より国益を追求した政策を強力に打ち進めていかねばならない。
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